桜草(プリムラシーボリティ)の用土と 肥料について
桜草はあまり用土を選ばないようです。一般に、特に関東地方の人は赤玉土に腐葉土や堆肥を混合したものをつかっています。これは赤玉土が関東地方に広く分布しているからです。赤玉土は火山活動によって形成された関東ローム層を乾燥させて作ります。いわゆる赤土です。桜草だけでなく広く山野草や古典園芸にも使われています。保水力があり、通気性もよく使い勝手の良い用土です。
難点を言えば長期にわたって使用すると粒状でなくなり泥状になって、根腐りを誘発することでしょう。またアルミや鉄分を多く含むため植物が吸収する以前にリン酸分を別の物質に変えてしまいます。このため花や実を目当てに与えたリン酸の効果を弱める心配があります。その点桜草愛好家がよく使っている液体肥料ハイポネックス原液(株ハイポネックスジャパンN6・P10・K5)や花工場原液(住友化学園芸N8・P10・K5)などは三大栄養素チッソ、リンサン、カリのバランスが赤玉土にあっているようです。
桜草は3月に芽生え7月にはもう葉が消えてしまいます。ですから光合成で養分をつくりだす期間より地下で眠りながらひげ根を伸ばし、次のステップに備えている時間の方が長いのです。そんなことを考えると微粉ハイポネックスN6,5‐P6-K-19を使い花後の管理をしたらどうでしょう。その時高度のリン酸肥料であるバッドグアノをあらかじめ忍ばせておくのはどうでしょう。この肥料は与え過ぎても悪さはしないようですから。
写真の有機培養土でも桜草は元気に育ちます。いろいろなものがミックスされていますが赤玉土もはいっています。すぐ使えるので便利です。
偉そうなこと並べていますが用土袋のわきに置いた桜草ふた鉢、昨夏の猛暑にやられ今年はみんなこんな咲き方です。コンクリートに囲まれた庭先に一年中鉢を置いていますが日よけしてもっと水をやらないとダメですね、何しろ連日35度超えていましたから周りのコンクリートも深夜まで火照っていたに違いありません。黒ポリの3号ポットは全滅です。40年やっていてこんなの初めてです。
培養土の袋に印刷されています。マグアンプkというリン肥もありますが効き目が長すぎ(粒の大きさにより半年,一年間)コントロールが難しいですね。あまりいつまでも肥料が効いていると、葉を落とし眠りにつくべき8月に、小さな芽が細かく出てきたりします。こうなると来年の根は小さいものばかりになってしまいます。
その点前出のバッドグアノは穏やかな効き目なのでその心配は少なそうです。蝙蝠の糞といっても洞窟の中などに堆積し数千年以上を経て石化したものから採取していますから「糞」という感じはまるでありません。どの草花に使ってもひと味違う花に出会えます。
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